当院は大腸CT検査技術認定施設です。大腸CT認定技師・大腸CT専門技師が検査を行います。
カメラを使わない大腸3D-CT検査
大腸3D-CT検査とは
内視鏡を使わない大腸の新しい検査法です。
お尻より専用の細いチューブを挿入し、それより炭酸ガスを注入することで大腸を膨らましCTで腹部を撮影します。
撮影した画像をコンピューター処理により大腸のみを抽出して三次元(3D)画像を作成し、大腸の腫瘍性病変やポリープなどを見つける検査です。
お尻から炭酸ガスを注入しますが、検査後15分から30分後くらいにはお腹の張りは楽になり、すぐに日常生活に戻れます。
下剤の量は内視鏡検査よりも断然少なくすみ、下剤の服用が苦手な方や、内視鏡検査を敬遠されている方などにおすすめします。
ただし、必要最低限の放射線被ばくがあるため、妊娠の可能性のある方には受けていただくことができません。また、組織を採取できないため、病変が発見された際には内視鏡による組織採取や、ポリープの切除を改めて実施する場合があります。
検査の流れ
- 1. 検査前日
- 検査前日は意外においしい専用の検査食と少量の下剤で腸の中をきれいにします。
大腸は完全にきれいにならなくても検査は可能です。
- 2. 検査当日
- 検査当日は下剤の服用は不要です。
- 3. 検査実施
- お尻から炭酸ガスを注入し、腹部CT検査を行います。
検査時間はわずか10分程度です。
大腸3D-CT検査と大腸内視鏡検査の違い
大腸3D-CT検査 | 大腸内視鏡検査 | |
---|---|---|
下剤の量 | 検査前日200ml | 検査前日150ml 検査当日1,500ml |
検査時の苦痛 | 人によりある場合がある※1 | 麻酔を使用すればほとんどない |
大腸以外の腹部臓器 | 観察可能 | 観察不可 |
平坦な腫瘍 | 見つけにくい | 見つけやすい |
5mm以下のポリープ | 内視鏡検査に劣る | 見つけやすい |
5mm以上のポリープ | 内視鏡検査と同等 | 大腸CT検査と同等 |
ポリープの切除 | 出来ない※2 | 可能である |
大腸のひだの裏側 | わかりやすい | わかりにくい場合がある |
大腸に狭い所がある場合 | その部位より奥も観察可能 | カメラが入らない場合がある |
手術などで大腸に癒着のある場合 | 観察可能 | 困難な場合がある |
※1:麻酔は使用できません。
※2:切除可能なポリープがあれば、当日もしくは後日に内視鏡検査にて切除します。