CT検査とは
CT検査とは、X線を身体の外から照射し、身体を透過するX線量をコンピュータで処理することにより、身体の連続した断面画像(輪切りになった画像)を取得する検査です。立体的な画像(3D画像)をつくることもできるため、二次元的な画像に留まる一般的なレントゲン検査よりも詳細な情報が得られます。
撮影方法には、造影剤を使わない単純撮影と、造影剤を使う造影撮影があります。病状に応じた、適切な撮影をさせていただきます。
X線CT認定技師常駐で
安心安全なCT検査を
住吉区の上野会クリニックには、X線CT認定技師が在籍しております。CTの実務経験3年と、診療放射線技師としての勤務5年が前提となる資格です。
豊富な知識と経験に基づき、正しい方法による撮影はもちろん、高い読影能力により医師に詳細な情報を伝え、より正確な診断・治療へとつながります。もちろん、X線による身体への影響も最大限考慮して検査を行います。
CT検査でわかること
CT検査では、以下のような疾患の早期発見が可能です。
胸部CT検診
肺がんや肺結核、気管支拡張症、胸部大動脈瘤、肺動静脈瘻、気胸、さらには心臓疾患などの発見につながります。
内臓脂肪測定 CT検査
内臓脂肪が必要以上に多くなると、糖尿病・脂質異常症・高血圧症のリスクが高くなります。そして動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳卒中など、命にかかわる疾患のリスクも高くなります。
これらの疾患の予防・早期発見に有効なのが、内臓脂肪測定CT検査です。おへそのあたりのみを撮影し、専用のソフトで皮下脂肪と内臓脂肪の状態を解析し、視覚化します。検査にかかる時間は、約3分です。
※妊娠中の方、その可能性がある方は受けられません。
※皮下脂肪・内臓脂肪の測定を目的とした検査であり、病気の発見はできません。
大腸3D-CT検査
内視鏡を用いずに大腸の状態を調べることのできる検査です。
肛門から細いチューブを挿入し、炭酸ガスを注入することで大腸を膨らませ、その状態で腹部のCT撮影を行います。撮影画像をコンピュータ処理することで、大腸を3D画像化し、大腸の腫瘍性病変・ポリープを早期発見することが可能です。
炭酸ガスによるお腹の張りは15~30分で解消し、すぐに日常生活へと戻っていただけます。事前に下剤を使用しますが、大腸カメラ(内視鏡)検査と比べるとその量は大変少なくなっています。
大腸カメラ(内視鏡)検査が受けられない・抵抗があるという方、下剤の内服が苦手な方に特におすすめできる検査です。
※妊娠中の方、その可能性がある方は受けられません。
CT検査の方法と所要時間
- 検査部位に応じて、衣服を脱いでいただきます。また、金属類も外していただきます。
- 台に寝ていただきます。担当の診療放射線技師が撮影を開始します。必要に応じて、造影剤を使用します。
- 造影剤を使用しない場合は5~10分、造影剤を使用した場合は15~20分で検査が終わります。
- 検査終了後、特に生活の制限はございません。すぐに元の生活に戻っていただけます。
- 造影剤は、尿へと排出されます。造影剤を使用した場合は、水分を意識的に多めに摂ってください。
服装や食事は?
CT検査の注意点
検査前の注意点
- 妊娠中、妊娠の可能性がある方は、必ず事前にお申し出ください。CT検査の適応外となることがあります。
- 取り外せない金属が体内にある方は、必ず事前にお申し出ください。CT検査の適応外となることがあります。
- 以前に造影剤を使用して副反応・アレルギーを起こしたことのある方は、事前にお申し出ください。
- ご予約された時間の2時間前から絶食としてください。水分は摂ってくださって構いません。
- 撮影範囲の金属類はすべて外してください。
- 服用中のお薬がございましたら、事前におくすり手帳またはお薬そのものをお持ちください。場合によっては、休薬が必要となります。
検査後の注意点
非造影で検査した時
- 特に生活に制限はございません。食事、運動、入浴など、普段通りに行ってくださって結構です。
造影剤を使用した時
- 検査後、副作用の有無を確認するために問診を行います。稀ですが、副作用として痒み、吐き気、頭痛などが起こることがあります。
- クリニックを出てから副反応らしき症状が出た場合も、念のために当院にご連絡ください。
- 造影剤の排出を促すため、検査後は普段よりも水分を多めに摂ってください。他医療機関から水分摂取の制限を指示されている場合には、当院の担当医師にお申し出ください。
- 糖尿病薬のうち、ビグアナイド系糖尿病薬を服用している方は、必ず事前にお申し出ください。場合によっては、休薬が必要となります。
CTが怖い…放射能の
被ばくや癌の危険は?
CT検査では、レントゲン検査と同じように「X線」を使用するため、放射線の被ばくを避けることはできません。しかし現在、CT検査による健康への影響はほとんどないとされています。
一般に、健康被害を引き起こす被ばく量は「100mSv以上」と言われています。この中でCT検査では、撮影方法・部位にもよりますが、1回あたりの被ばく量は「5~30mSV程度」に抑えられています。また、被ばくした細胞も、その後数日以内に修復されます。
たとえば短期間に何度もCT検査を受けるなどすれば話は別ですが、CT検査の内容(方法・部位)、また回数を正しく管理すれば、発がんを含めた健康被害が生じる可能性は極めて低いと言えます。
もし、CT検査やレントゲン検査、あるいは他の検査においても、健康への影響が気になる場合には、お気軽に医師にお尋ねください。
CT検査の費用
内容 | 費用 |
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CT(非造影) | 5,500円程度 |
CT(造影) | 7,500円程度 |
※価格は保険適用で3割負担の場合です。