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子宮頸がんワクチン

キャッチアップ接種の方
(HPVワクチンの接種を逃した方へ)

対象となる方

  • 1997年(平成9年) 4月2日〜2007年(平成19年) 4月1日生まれの女性
  • 接種機関:2022(令和4年)4月1日~2025年(令和7)年3月31日

※接種時に大阪市に住民登録がある方
※未接種の方(1回接種済み、2回接種済みの方は残り回数が対象となります)

9価HPVワクチンは子宮頸がんの約90%を予防できます。

約9万円かかるワクチン(※9価HPVワクチン)が今なら公費により無料で接種できます

HPVワクチン1回目は 2024年(令和6年)9月までに接種

  • キャッチアップ接種は無料で接種できる期限は2025年(令和7年)3月31日までの期間限定です。
  • 合計3回の接種が必要、標準的な接種スケジュールでは約6か月かかります。

※ワクチンの効果とリスクを理解したうえで接種してください。

大阪市ホームページ
予約方法はこちらからご確認ください。

1997年(平成9年)4月2日~2008年(平成20年)4月1日
生まれの
女性に知ってほしい
子宮頸がんの予防

20~30歳代の女性のがんの中で最も多いのは子宮頸がんです

女性の年齢階級別がん羅患数と順位(2019年)

・上皮内がんを含む修正があるがん種は、その羅患数に基づく。なおかつ、部位別の集計があるがん種はその羅患数に基づく。
※:上皮内がんを含む
部位
(羅患数)
1位 2位 3位 4位 5位
20歳代 子宮頚部※
(2843)
甲状腺
(639)
卵巣
(414)
乳房※
(332)

悪性リンパ腫
(175)

30歳代 子宮頚部※
(10406)
乳房※
(4020)
甲状腺
(1366)
卵巣
(823)
子宮体部
(648)
  • 日本では、年間約10,000人が新たに子宮頸がんと診断され※1約3,000人が命を落としています。※2
  • 子宮頸がんの95%以上は、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの持続感染が原因です。※3
  • 子宮頸がんは、予防可能ながんです。  「HPVワクチン接種」と「定期的な子宮頸がん検診」で予防しましょう。

検診で見つかりにくいがん(腺がん)も増えていますので、ワクチンによる予防は大切です。一方ワクチンでは感染を予防できないHPV型もありますので、ワクチンとあわせて検診による早期発見も重要です。
国の指針としては、20歳以上の女性において、2年に1回の子宮頸がん検診が推奨されています。

※1国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)全国がん羅患データ(2016年~2019年)
※2国立がんセンターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)全国がん死亡データ(1958年~2022年)
※3WHO Cervical cancer. 17 November 2023

HPVワクチン
キャッチアップ接種
1997年(平成9年)~2007年(平成19年)生まれの方へ

定期接種の年齢で接種機会を逃した女性に対して2025年(令和7年)3月末まで「キャッチアップ接種」が実施されています。

2024年度 キャッチアップ接種対象者

1997年(平成9年)度生まれ~2007年(平成19年)度生まれの女性
(1997年(平成9年)4月2日~2008年(平成20年)4月1日生まれ)

2007年度生まれ(平成19年) 16・17歳
2006年度生まれ(平成18年) 17・18歳
2005年度生まれ(平成17年) 18・19歳
2004年度生まれ(平成16年) 19・20歳
2003年度生まれ(平成15年) 20・21歳
2002年度生まれ(平成14年) 21・22歳

2001年度生まれ(平成13年) 21・23歳
2000年度生まれ(平成12年) 22・24歳
1999年度生まれ(平成11年) 24・25歳
1998年度生まれ(平成10年) 25・26歳
1997年度生まれ(平成9年)  26・27歳

一般的な接種スケジュールの場合、接種完了までに6か月かかります。

キャッチアップ接種における
一般的なスケジュール

2価HPVワクチン

一般的な接種スケジュールから外れる場合
※1:2回目は1回目から1ヶ月以上
※2:3回目は1回目から5カ月以上
    2回目から2ヶ月半以上

4/9価HPVワクチン

一般的なスケジュールから外れる場合
※3:2回目は1回目から1ヶ月以上
※4:3回目は2回目から3ヶ月以上

3種類いずれも1年以内に接種を終えることが望ましい

HPVワクチンを接種する方は、徐々に増加しています。


※推定接種人数(2価、4価、9価ワクチン合計)を報告期間の月数で除したものを、月別推定接種人数として計算した(2022年9月は単月)

子宮頸がんは「HPVワクチン接種」と定期的な子宮頸がん検診で予防可能な疾患です。

  • ワクチンは子宮頸がんを100%予防できるわけではありません。
  • ワクチンを接種してもワクチンに含まれるHPV感染およびこれらによる病変発生の予防は期待できません。
  • ワクチン接種前に感染しているHPVを排除したり、すでに生じた病変の進行予防効果は期待できません。
  • 20歳を過ぎたら子宮頸がんの早期発見、早期治療のために、定期的に子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。

子宮頸がん予防について

シルガード®9について

シルガード®9はヒトパピローマウイルス(HPV6、11、18、31、33、45、52、58型の9つ)の感染を防ぐワクチンです。
子宮頸がんや尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(Human papilloma-virus:HPV)という、ごくありふれたウイルスの感染が原因で起こることが知られています。
シルガード®9を接種することで、子宮頸がんの原因となるHPVの16、18、31、33、45、52、58型に加え、尖圭コンジローマの原因となるHPVの6、11型に対する抗体が作られます。
シルガード®9は、これにより子宮頸がんや尖圭コンジローマを予防するワクチンです。

シルガード®9に含まれる9つのHPV型により、日本人の子宮頸がんの原因となるHPV型の88.2%をカバーします。
シルガード®9に含まれているHPV型以外のHPV感染およびこれらによる病変の発症予防の効果は期待できません。

シルガード®9接種について

今なら公費によりHPVワクチンの接種が可能です

  • これまでにHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の接種を完了していない方が対象です。
  • HPVワクチンの定期接種の対象者は、小学6年生から高校1年生の年齢にあたる女性、キャッチアップ接種の対象者は、1997年(平成9年) 4月2日〜2007年(平成19年) 4月1日生まれの女性です。

シルガード®9の接種スケジュールについて

シルガード®9は年齢によって選択可能な接種回数が異なります。
事前に医師に接種回数を確認してください。

9歳以上

1年以内に3回の接種を終えることが望ましいとされています。

9歳以上から15歳未満

13か月後までに接種を終えることが望ましいとされています。

※決められたスケジュールで接種できない場合は、医師に相談しましょう。
※1回目にシルガード®9を接種した場合には、その後の接種おいてもシルガード®9を接種してください。

シルガード®9と ガーダシルの違い

ガーダシルも、シルガード®9と同じ「子宮頸がんワクチン」です。接種によって、子宮頸がんを予防します。
両者の違いは、接種によって作られる抗体の種類の数です。ガーダシルは6・11・16・18型の4種類のヒトパピローマウイルスに対する抗体を作ります(4価)が、シルガード®9はこの4つに加えて31・33・45・52・58型と計9種類のヒトパピローマウイルスに対する抗体を作ります(9価)。
作られる抗体の種類が多いシルガード®9の方が、より高い確率で子宮頸がんを予防できる(90%以上)と言われています。

シルガード®9の必要性について

ただ、上記のように報告された副作用と、ワクチンの因果関係は、未だ完全には証明されていません。いずれも、接種しなかった場合にも起こり得る症状です。
またシルガード®9は、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの約90%をカバーします。ガーダシルが約65%であることを考えると、子宮頸がんの予防において非常に重要となるワクチンと言えます。
接種によって救える命の方が顕著に多いことは世界中の研究によって明らかになっており、世界保健機関(WHO)も小児への子宮頸がんのワクチン接種を推奨しています。
ご不安な点については受診の際に医師がお答えいたしますので、接種を検討している場合には、ぜひ当院にご相談ください。

接種後の注意点

  • 接種後のめまいやふらつき、失神などが起こることがあります。倒れないように注意し、すぐに帰宅せずに接種後30分程度は院内にとどまり、体重を預けられるような場所で、椅子に座るなど安静にしてください。
  • 接種後は、注射部位を清潔に保ってください。
  • 接種当日は、過激な運動を控えてください。
  • 接種した日に入浴をしても問題ありません。ただし、体を洗うときに注射部位を強くこすらないようにしてください。
  • 決められた回数の接種が完了しないうちに妊娠した場合は、医師にご相談ください。
  • 接種スケジュールを確認し、その後の接種においても初回と同じ種類のHPVワクチンを接種してください。

特に注意が必要な 副反応

以下のような症状が現れた場合には、すぐに当院にご連絡ください。場合によっては、救急外来の受診をご案内します。

  • アナフィラキシー(呼吸困難、蕁麻疹など)
  • ギランバレー症候群(手足の力が入らないなど)
  • 血小板減少性紫斑病(鼻血、歯茎からの出血など)
  • 急性散在性脳脊髄炎(頭痛、嘔吐、意識低下など)

副反応について

シルガード®9の接種によって、以下のような副反応が現れることがあります。
異常を感じた時には、すぐに当院にご連絡ください。

他のワクチンの接種でも見られる、注射部位の副反応です。いずれも通常、数時間~数日以内に治まります。

  • 痛み
  • かゆみ
  • 腫れ
  • しこり
  • 赤み
  • 内出血

その他の副反応

発生数が少なく、頻度も不明の副反応です。

  • 発熱、熱っぽさ
  • 知覚消失、感覚鈍麻
  • 頭痛
  • 吐き気、嘔吐
  • 手足の痛み
  • 腹痛、下痢
  • 無力症(瞼が下がる、物が二重に見えるなど)
  • 寒気
  • 疲労感、倦怠感
  • ふらつき
  • 関節痛、筋肉痛
  • リンパ節の腫れや痛み
  • のどの痛み

もっと知りたい子宮頸がん予防

詳しくはこちら

子宮がんとは

子宮は、女性だけにある、赤ちゃんを育てる臓器です。この子宮に発生するがんを、「子宮がん」と呼びます。
そして子宮がんは、ちょうど赤ちゃんの命が宿る中央部(子宮体部)にできる「子宮体がん」と、膣へとつながる子宮の出入口(子宮頸部)にできる「子宮頸がん」に分けられます。
子宮体がん、子宮頸がんともに早期発見・早期治療できれば比較的予後が良い一方で、進行すると治療が難しくなります。なんらかの症状が現れた時はもちろんですが、子宮体がん検診・子宮頸がん検診を受け、早期発見・早期治療につなげることが大切になります。
子宮がんのうち、現在、ワクチンがあるのは子宮頸がんのみです。

子宮頸がんの原因

子宮頸がんの主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。
ヒトパピローマウイルスは、性交渉によって感染します。多くは免疫によって自然に排除されますが、排除されずに感染が持続した場合には、細胞ががん化し、子宮頸がんを発症するおそれがあります。
一度でも性交渉を持ったことのある方は、ヒトパピローマウイルスに感染している可能性、つまり子宮頸がんになる可能性があると言えます。

子宮頸がんの95%以上はHPVの持続感染が原因です

子宮頸がん患者様から検出されたHPV型

日本人女性の子宮頸がん患者様の90.8%がいずれかのHPV型に感染しており、そのうち88.2%からは、シルガード®9に含まれるHPV16/18/31/45/52/58型にが検出されました。

子宮頸がんの進行

1未感染

まだ感染してない状態です。

2ヒトパピローマウイルスの感染

一度でも性交渉を持った人は、感染している可能性があります。
ほとんどは免疫によって排除されます。

3感染の持続

何らかの原因によってヒトパピローマウイルスが排除されず、感染した状態が続きます。

4前がん病変

子宮頸がんの一歩手前の状態です。この段階でも治療が検討されます。
軽度や中等度であれば、経過観察することもあります。

5子宮頸がん

前がん病変から、子宮頸がんになります。早期に治療を行う必要があります。

子宮頸がんの羅患率と死亡数(2020年)

診断される数(2019年) 29,136例
死亡数(2020年) 6,808人
5年相対生存率(2009~2011年) 78.7 %

・人口あたりの罹患率は45.0 例(人口10万対)
・人口あたりの死亡率は10.7 人(人口10万対)

羅患(新たに診断されること)

他のがんと比べるとどのくらいの頻度か

どの年齢層で多いか

死亡

他のがんと比べるとどのくらいの頻度か

どの年齢層で多いか

国立がん研究センターより引用